2021.08.21

全国暑さ指数1位の秋田で涼しいお家づくり

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これからお家を建てる方向け!実は、全国の暑さ指数がなんと1位の秋田…!それを乗り切るための涼しく暮らせる家づくりについて、そのポイント解説します。

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1.”断熱”は寒さ対策だけではない!

 単純にお家を涼しくするなら冷房を使えば済むのですが、光熱費が気になりますよね。温度が上昇しやすかったり、冷房が効きにくい家は、様々な構造上の要因が考えられます。家の中が暑くて不快だという体験をされた方は多いと思いますが、夏場の蒸し暑さが続くような日々でも、家の暑さでそれほど悩まないという家も実はあるのです。

 住宅内の暑さには立地や間取り、構造などの条件によって異なります。室温が上がりやすい家で多いのは日光による熱を室内に通しやすい構造です。熱が屋根や壁、窓際など様々な箇所を通って部屋の内部に入ってきますが、それを適切に断熱、遮熱できるのが涼しいお家なのです。

2.熱を通しにくい屋根

 室温上昇に影響する原因のひとつは屋根の構造です。特に屋根が「スレート瓦」や「トタン」など金属屋根で薄い場合、外気の熱を家の内部に伝えやすい素材と言えます。スレート瓦は日本の家屋でも一番利用されている屋根材ですが表面温度も金属のため上がりやすく、厚みが4-5mmで非常に薄くなっています。屋根の表面温度が上がるとその熱をすぐに屋根裏に伝えてしまうため、こうした屋根材を採用している住宅の場合、何かしらの遮熱対策が求められることになります。
 また、太陽光パネルも光エネルギー(熱ではありませんが)を電気に変えつつ、日光が屋根に直接当たるのを若干抑えられるので、本来の目的とは違いますが室温上昇にも若干の効果があると言えます。

3.外壁からの熱を防ぐ

 外壁について断熱が不十分だと外気の熱を部屋に通してしまい、室内の温度を上昇させてしまいます。断熱効果の高さは秋田では冬場の暖かさだけに目がいきがちですが、夏場の暑さにも関係しています。断熱材は非常に重要ですので、きちんとお家を建てる際は確認するようにしましょう。
 また、新築当時は断熱の工事が為されていたとしても、築年数の古い家の場合は経年変化などによりその効果が薄れ、断熱のためのリフォームが必要な場合があります。

4.熱を通さない窓とカーテン

 屋根や天井、壁にしっかりと断熱対策を施しても、窓やドアといった開口部への対策が不十分だと部屋の温度は上昇しがちです。窓やドアの隙間からも容赦なく外気が侵入してくるので、遮熱性能の高いLOW-Eガラスを窓に使用するなど、開口部への対策をとることで部屋の温度の上昇を防ぐ必要が出てきます。現在はトリプルサッシなど、断熱性の高い商品も登場しております。価格は性能が上がるほど高額になりますが、特に重要な箇所は窓の性能を上げるのも検討してみてはいかがでしょうか。
 また、カーテンやブラインドで遮熱性能が高い商品も販売されています。自分の手で簡単に安価に対策ができますのでこちらも気に入ったデザインがあれば試して見る価値アリです!

5.自然の力を使う

 ヘチマ、ゴーヤーなどで緑のカーテンをつくり、一時的な暑さ対策をする方も近年増えてきましたが、自然の力を使った暑さ対策をさらに効果的にする方法があります。それはお家づくりで、外構に予算をかけることです。植栽や簡易な庭を作ることで自然な涼しさを創ることができます。その驚くべき効果は3つあります。

①直射日光の遮断

人の活動空間の上空を広く覆う木々の枝葉は、単に日陰をもたらすだけでなく、体感温度を極端に高める原因となる、周辺からの輻射熱や放射熱をも大きく減らす役割を果たしてくれています。この時、上空で枝葉を大きく広げてくれる、高木となる樹種の選択が大切です。

②風の誘導(涼風をつくる)

涼風を起こし、それを周囲に誘導する効果があげられます。まず、共生する土中の菌糸が集中する健康な樹木の根元は、土中から盛んに水分を吸い上げることで、常にしっとりと通気され、土中の冷気がひんやりと地表に放出されます。この冷気と日向の温度差によってそよ風が生じ、樹木の根元に放出された冷気を引き上げて、周辺環境に涼風をもたらすのです。つまり、健康な高木群の存在は、その敷地内だけでなく、周辺地域にまでその恩恵を及ぼしていることを忘れてはならないのです。

③蒸散による気化熱の放出

木々にしかできない最も大切なこと。それは蒸散による気化熱の放出です。最初に断っておきますが、これは最近よくある人工的なミスト効果などとは比較にならない、複合的かつ重要な働きがあるのです。樹木は、暑い夏ほど盛んに蒸散し、自らの体温の恒常性を保とうとするのは、われわれ動物と同じです。

2021 地球守 https://chikyumori.org/

外構に予算をかける方は近年とても少なくなりました。お庭づくりをするだけの敷地がないことや、建物性能だけを求める風潮が強くなってきているように感じます。しかし、”涼しさ”以外にも自宅のリモートワークで窓から見える風景に樹を求めたり、子供の教育には緑があるほうが学力が高まりやすい結果がでていたりと、”変化する自然”が我々にたくさんの良い効果をもたらすことも明らかになっています。いえづくりでは建物だけではなく『外構の予算』もぜひ御一考ください。

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