- 2021.05.25
最近名前が出る『インスペクション』『住宅診断』『ホームインスペクション』について
秋田の総合不動産業者目線で解説させていただきます。
- Contentsこの記事で読めること
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インスペクション(住宅診断)とは?①
1.インスペクション/住宅診断ってなに?
インスペクション(住宅診断)とは、建物の基礎・外壁などに生じているひび割れや雨漏り等、劣化・不具合の状態を、目視や計測で調べることで、”健康診断のお家版”です。2018年4月1日に行われた宅建業法の改正によって、既存(中古)住宅の売買の際、宅建業者は次のことが義務付けられています。
■媒介契約の締結時に建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項を記載した書面を依頼者に交付する
■買い主等に対して建物状況調査の結果の概要等を重要事項として説明する
■売買等の契約の成立時に建物の状況について当事者の双方が確認した事項を記載した書面を交付する
国土交通省HP 宅地建物取引業法(宅建業法)の改正によるインスペクションの活用促進より
”義務”という言葉や『建物状況調査の結果の概要等を重要事項で説明する』という文言をみると必ずインスペクションを行い建物調査の説明が必要になったのではないか?と思われるかもしれませんが、必ずやらなくてはいけない事ではありません。わかりやすく説明すると『インスペクションを行っていません』と、”診断をしていない状況を説明する”だけでも説明を満たしたことになります。こうした理由から業法改正後もそこまで大きな動きはなく、インスペクションの依頼数もあまり増えておらず、市場にもインスペクションがされた住宅はほとんど増えていない状況です
2.インスペクションのメリット
インスペクションを行うメリットは取引後のトラブルリスクを減らすことができる点です。現在、物件の中古売買時は求められた情報開示・提供で売買が成立し、取引後に不具合が発覚するケースも多くあります。インスペクションを実施することで、すべてのトラブルに対応することは難しいとしても、物件の情報を正確に伝えることができます。
3.診断に必要な資格
インスペクションには住宅に関するあらゆる知識が必要です。
医師不足が嘆かれていますが、住宅も同じで、診断ができる人材が非常に少ないことがインスペクションが普及していない要因の一つでもあります。当社でも秋田初のホームインスペクター資格取得、インスペクションの実施など、資格・技術習得に前向きに向き合ってきましたが、まだ実施企業も少ない状況です。
そんな中、平成29年2月にこうした人材を既存住宅状況調査技術者講習制度が始まりました。
診断ができる人材を育てる制度で。下記5つの団体がこうした講習実施機関を務めています。
登録番号 | 講習実施機関の名称 | 登録年月日 |
1 | 一般社団法人 住宅瑕疵担保責任保険協会 | 平成29年3月10日 |
2 | 公益社団法人 日本建築士会連合会 | 平成29年3月27日 |
3 | 一般社団法人 全日本ハウスインスペクター協会 | 平成29年5月26日 |
4 | 一般社団法人 日本木造住宅産業協会 | 平成29年5月30日 |
5 | 一般社団法人 日本建築士事務所協会連合会 | 平成29年6月9日 |
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