- 2022.10.21
『スイッチを押しても電気がつかない』『部屋の電気がつかない』など電気についてお困りの症状はございませんか?
今回は、電気がつかなくなった時の応急処置法や原因をご紹介いたしますので是非ご活用ください。
電気がつかなくなったらどうすればいいのか
まず初めに、電気がつかなくなった場合は照明機器を交換してみてください。照明機器は一部を除いてご自身で交換することができます。
方法は、天井にある引っ掛け、シーリングと呼ばれる接続部に照明器具のプラグを差し込み回すだけです。この時に、差し込みが緩かったり、ズレていたりすると電気がつきませんので、しっかりはめる様にご注意ください。
次に、電気がつかない場合の原因としてスイッチの故障が考えられます。カバーの破損や、スイッチが陥没していないかを確認してください。
スイッチのカバーにひび割れができると、スイッチと中の金具にズレができる場合があり、電気がつかないことがあります。使用状況にもよりますが、点検の目安はおよそ10年と言われています。
そして、照明機器やスイッチにも問題がない場合は、ご自宅のどの範囲で電気がつかないのかを確認してください。
範囲は『特定の電気がつかない』『一部の部屋の電気がつかない』『部屋全体の電気がつかない』の3つに分類できます。
特定の電気がつかない場合
- 電気の寿命
- 接触不良
- 照明機器の故障などの原因
電球の寿命の対処法
電球が寿命を迎えていると思ったら、蛍光灯や電球を交換してください。なお交換は蛍光灯を交換するときは感電防止のために必ず電源を切ってから行ってください。
<電球の種類>
- 黄色の光を発する白熱電球
- 白色の光を発する電球型蛍光灯
- 消費電力が少なく、寿命が長いLED
※それぞれ特徴が異なるのでお好みの電球を選びましょう。
<電球の取り換え方>
- 切れた電球を外す (※)直前まで電気をつけていた場合、熱くなっているので少し時間をおいてから外してください。
- 新品の電球を右回しで付ける (※)この時に確実に電球が付いているかを確認してからゆっくりと手を離してください。
- 古い電球を処分する (※)古い電球はお住まいの自治体の決まりに沿って処分してください。
<照明機器のランプ寿命の見極め方>
- 蛍光ランプ 6000~12000時間(1日8時間点灯の場合2~4年)『両端が黒ずんできた』『明かりが暗くなった』『端の部分しか明るくならなくなった』『点灯に時間がかかるようになった』
- LEDランプ 40000~50000時間(1日8時間点灯の場合13~17年)『明かりが暗くなった』『点滅するようになった』『点灯に時間がかかるようになった』
- 白熱電球 1000~2000時間(1日8時間点灯の場合125~250日) 白熱電球は、寿命を迎える前の前兆はないですが、フィラメントが切れると寿命です。(電球のガラスが透明な場合は目視できます)
<電球を長持ちさせるには>
白熱電球の場合は、LEDに取り替えることをお勧めします。
寿命が短い白熱電球や蛍光灯に対してLEDは40.000~50.000時間と寿命が長いです。また、頻繁にオンオフしても寿命に影響することはないため、比較的どんな場所にも使用できるのもメリットです。特に一日で使用頻度の高い玄関やトイレの照明にも適しています。
(注意)ただし、照明器具によってはLED電球の取り付けができないものもあります。
接触不良の対処法
ランプや電球の接触不良が原因で電気がつかないこともあります。その場合は、ランプを1度取り外して、再度しっかりと取り付けてみてください。
照明機器の故障の対処法
照明機器の設置場所を変えて確かめてみてください。照明機器を天井から外し、電気がついている別の場所に設置しなおします。
それでも電気がつかなければ、照明機器の故障が原因です。照明機器を交換してください。
一部の部屋の電気がつかない場合
- 配線用遮断器が動作してしまっている
- 安全ブレーカーが落ちたなどの原因が考えられます。
配線用遮断器が動作してしまっている場合の対処法
配線用遮断器が動作してしまっている場合、その部屋に電気が通らなくなってしまいます。原因を解明しないとまたすぐに遮断器が動作する可能性があります。
一度、その部屋のコンセントから電気機器を抜き、ブレーカーを戻した後にひとつずつコンセントを挿し直してみてください。問題のある電気機器を接続すると、挿して数秒後にブレーカーが動作します。
安全ブレーカーが落ちている場合の対処法
安全ブレーカーは一般的に分電盤の右側に配置されており、主に回路ごとの電気量を管理しています。
安全ブレーカーが落ちるのは、対応する部屋・場所で電気を使い過ぎたり、ショート(短絡)が発生したりした時が多いです。
(注意)ショートした場合は、アンペアブレーカーや漏電ブレーカーが落ちる場合もあります。
- まずどのスイッチが落ちたのかを調べる。
- 停電した部屋に対応するスイッチが落ちていることを確認したら、その部屋の電気機器の電源をすべて切り、電源プラグもコンセントから抜く。
- その状態で、落ちている安全ブレーカーのスイッチを上げて再び落ちなければ、 ひとまず復旧完了です。
- その後は、使用する電気機器のみをコンセントに接続し、電源を入れていく。
(注意)ただし、電源コードなどに傷や焦げが見られる電気機器はショートしている可能性が高く、ブレーカーが落ちた原因と考えられるため、コンセントに接続してはいけません。
一部の部屋の電気がつかないなどの原因調査については、以下からお問い合わせください。(東北電力お問い合わせサービス)https://www.tohoku-epco.co.jp/toiawas/
部屋全体の電気がつかない場合
この場合は、
- アンペアブレーカーが落ちている
- 漏電ブレーカーが落ちている
- ブレーカー自体の故障
- 自宅への送配電のトラブルなどの原因が考えられます。
アンペアブレーカーが落ちている場合の対処法
アンペアブレーカーは一般的に分電盤の左側に配置されています。
アンペアブレーカーとは家全体で使われている電気の総量を管理しており、それが電力会社との契約アンペア数を上回った場合に落ち、住宅全体への電力供給を遮断する役割を担っています。
つまり、アンペアブレーカーが落ちる原因は「一度に電気を使い過ぎたこと」が主な原因です。
まず停電の原因と考えられる消費電力の大きい電気機器を特定し、そのスイッチを切るか電源プラグを抜く必要があります(電子レンジ、エアコンなど)。それが終わったら、アンペアブレーカーのスイッチを上げてONにすれば完了です。
漏電ブレーカーが落ちた場合の対処法
漏電ブレーカーは一般的に分電盤の中央付近に配置されています。
漏電は電気機器や電気配線の故障・破損などによって、電気が正しいルートから外れて流れている状態であり、感電事故や火災につながるおそれがあります。そのため、異常を検知するとブレーカーが落ちて電力供給を遮断し、被害の拡大を防いでくれます。
漏電は以下のような原因で起こります。
- 電気製品の劣化、破損、水濡れ
- 経年劣化による配線やコンセントの劣化、破損
- 雨漏りによる配線やコンセントへの浸水
- 害獣被害による配線の損傷
また、漏電を放置したまま電気を使い続けると、感電や火災・家電製品の故障を引き起こすため早めの対応が必要ですので、漏電の疑いがある場合は、すぐ業者にご連絡ください。
ブレーカー自体の故障の対処法
ブレーカーが頻繁に落ちる、またはそれほど電気を使いすぎておらず、漏電もしていないのにブレーカーが落ちてしまう場合は、ブレーカー自体の故障を疑いましょう。
また、分電盤にも寿命があります。ブレーカーや分電盤の交換推奨時期は10〜15年です。「分電盤の表面が変色または焦げている」「変な音がする」「電化製品を使うとすぐにブレーカーが落ちる」などといったトラブルは、分電盤交換のサインです。その際は、電気業者に点検を依頼し、その際に劣化がみられた場合は交換を検討してください。
<ブレーカーが落ちやすい家電製品>
家電が原因で落ちるブレーカーは、アンペアブレーカーと安全ブレーカーの2つです。
- 電子レンジ(15アンペア)
- オーブン・卓上IH(14アンペア)
- 食器洗い乾燥機・炊飯器・ドラム式洗濯乾燥機の乾燥時(13アンペア)
- ドライヤー(12アンペア)
- 電気ケトル・掃除機(10アンペア)
キッチンまわりの家電は消費電力が高いものが多く、ブレーカーが落ちる原因になりやすいです。
自宅への送配電のトラブルの対処法
外部から自宅に電気を供給する送配電設備にトラブルが起きている場合も考えられます。例えば、台風などで自宅への引き込み線が切断されてしまうと、電気の供給ができなくなってしまいます。
(注意)この場合は電気業者にご連絡ください。
引越し直後に電気がつかない場合
引越したばかりの家で電気が使う場合は、あらかじめ引越し先の地域の電力会社に連絡もしくはホームページにて申し込みをおこなう必要があります。
契約をしているのに電気がつかない場合は、ブレーカーが下がっていないか確認してください。
下がっている場合は、「アンペアブレーカー」→「漏電ブレーカー」→「安全ブレーカー」の順番に上げれば電気をつけることができます。
(注意)それでも電気がつかない場合は契約している電力会社に連絡してください。
停電によって電気がつかない場合
在宅時はまず、どこまで停電しているかを確認しましょう。
- 家の一部だけ電気が来ていない
- 家全体に電気がきていない
- 近所も電気がきていないという可能性が考えられます。
『家の一部だけ電気が来ていない』『家全体に電気がきていない』の場合は、停電ではなくブレーカーが落ちている可能性があります。
ブレーカーが落ちてしまった場合は、アンペアブレーカー、漏電ブレーカー、安全ブレーカーのどれが落ちているかを確認し、対応が必要となります。
また、『ご自宅含め、近所も電気がきていない』場合は、自然災害や何らかの事故によって電線が切れていたり、電柱の倒壊や送配電設備が故障したりしていることが原因の可能性があり、停電と判断ができます。
<自宅含め、近所も電気が来ていない場合の対処法>
- 停電が解消されたときに起きる通電火災や事故を防止するために、コンセントから電気製品の電源プラグを抜くようにしましょう。
- ガスを切り、元栓も閉めましょう。
- コンセントから電源プラグを抜いたら停電から復旧するのを待ちましょう。
<停電時の電気の復旧手順>
- 電気製品の周辺を確認しましょう。
どの電気製品も明らかに故障していない場合は問題ありませんが、高いところから落ちたり、水没したりしているものがないか確認してください。
また、電気製品周辺でガス漏れが起きていないか、臭いを確認してください。もし、ガス臭がする場合はすぐに窓を開けて換気し、電気製品は通電させずにガス会社に連絡してください。
2.電気製品が正常に動作するか確認をしましょう。
ブレーカーを上げた後は電気製品の電源プラグを差し込んで、正常に作動するか一つ一つ確認します。設定が初期化される家電もあるので、作動が問題ないことを確認してから再設定しましょう。
なお下記のサイトでは、東北電力が電力を供給している範囲内での停電情報を見ることができるので是非ご活用ください。停電情報|東北電力ネットワーク (tohoku-epco.co.jp) 東北電力(停電関連のお問い合わせ) TEL 0120-175-366
併せて、電気工事についてのお問い合わせ先をご紹介しますのでご活用ください。 秋田県電気工事工業組合 秋田支部(秋田市・男鹿市・潟上市・五城目町・八郎潟町・井川町大潟村)
TEL 018(862)0350/FAX 018(862)0792
akidenko@cna.ne.jp
なぜ電気代は高くなっているのか?
『家の電気料金が高くなったと感じる』『電気料金の平均が分からない』という方はいらっしゃいますか?
そこで、ご自宅の電気料金が高いか低いかを判断する目安となる「電気料金平均」をご紹介します。是非ご活用ください。また、電気料金平均は世帯構成や季節、住んでいる地域などで変わる特徴があります。
なぜ電気代は高くなっているのか?
電気料金はここ10年ほどで上昇傾向が進んでいます。きっかけは2011年に発生した東日本大震災により引き起こされた、深刻な電力供給不足です。
その後、2020年末から2021年初めにかけて電力市場に提供された電力量が不足し、新電力の間で買い争いが生じ日本卸電力取引所にて市場卸売価格が高騰しています。
世帯別の電気代平均(2020年度)
- 1人世帯 5791円
- 2人世帯 9515円
- 3人世帯 10.932円
- 4人世帯 11.788円
- 5人世帯 12.471円
季節別の電気代平均
- 1〜3月 約12,844円
- 4〜6月 約10,604円
- 7〜9月 約9,817円
- 10〜12月 約9,418円
冬場(1〜3月)の電気料金が高いのは、エアコンや電気ストーブなどの暖房器具の使用により消費電力が高くなるためと考えられます。また、東北地方の電気代平均は12.120円です。
電気代の節約方法
『電気代が高くなったけれど原因が分からない』という方に電気代の節約方法をご紹介いたします。
照明機器の節約方法
照明機器の場合、『電球形LEDランプに取り替える』という方法があります。
例えば、54Wの白熱電球から9Wの電球形LEDランプに交換して年間2,000時間使用した場合、年間で約2,500円節約することができます。
また、照明のかさやカバーが汚れると、明るさが低下します。こまめに掃除をすることで明るさがアップして節約にもつながります。
コンセントの節約方法
コンセントの場合、「長時間使わない家電のコンセントを抜く」という方法があります。
全てのコンセントを抜くことは不可能ですが、1か月以上使わない家電のコンセントを抜くことで、待機電力代を節約できます。※待機電力…コンセントをつないでおくだけで消費する電力のこと
ブレーカーの節約方法
ブレーカーの場合、「長時間家を空けるときブレーカーを落とす」という方法があります。
こまめにブレーカーを落とすと電気代が高くなる可能性があるため、旅行などで長時間家を空けるときにブレーカーを落としましょう。
まとめ
今回は、『電気がつかなくなった場合の原因と対処法』についてご紹介いたしました。また併せて『電気代平均について』『電気代の節約方法』もご紹介いたしました。電気のトラブルはある日突然やってくることが多いです。トラブルに合わないことが一番ですが、万が一の時にでも慌てず騒がず、冷静に対応できるように、少しずつ心構えを整えておきましょう。この他にも「すまいのがっこう」では様々な記事を掲載しておりますので、皆様のくらしに是非ご活用ください!
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